「何事も基礎が大事」とよく言いますが、PCスキルも同じだと思います。この記事では基礎からエクセルを学びたいという方が、今後もスキルアップしていくうえで役立つ「基礎」をわかりやすく解説します。これまで自己流でやってきた方も、是非参考にして、さっそくお仕事に活かしてください!今回は<名称、用語編その1>です。
「セル」、「ワークシート(シート)」、「ブック(≒ファイル)」
エクセルを構成する単位についてです。まずはこれを正しく理解していないと、例えば仕事で「共有フォルダに保存されている○○という名前のエクセルファイルの全部のシートにこのデータを入力しておいてね」などと言われた時に、何を言っているかわからないですよね。これは基礎中の基礎ではありますが、意外と長年エクセルを使っている人でも「ファイル」と「シート」をごっちゃにして呼んでいたりするので、この機会にそれぞれを明確に理解しておきましょう。では小さい単位からの方が分かりやすいので、順番に解説していきます。
セル
セルとは
「セル」はエクセルを開いたときにマス目状になっている一つ一つのマス目のことです。エクセルは表計算ソフトなので、そのマス目(=セル)に数字や文字、計算式を入力したり、セルに色など(「書式」といいます)をつけて、使用します。このセルの数はエクセルのバージョンでどんどん増えてきました。この記事を書いている現在の最新のエクセルは2019で、セルは縦に1,048,576個、横に16,384個あるということなので、セルの数はおよそ171億個あるということですね。
列と行
次に、このたくさんあるセルを特定していくための「列」と「行」について説明します。
エクセルを開いて、セルのかたまりの場所をよく見ると一番上にローマ字が、一番左側に数字が並んでいます。このAから始まるローマ字が「列番号」、1から始まる数字が「行番号」といいます。その「行番号」と「列番号」を組合わせることで、セルを特定します。下の図を見たほうが早いですね。「セル」、「列」と「行」、「セルを特定する呼び方」を図で説明します。
「セルを特定」ってなぜ必要なのかと思う方もいるでしょう。今後わかっていきますが、たくさんのセルがあるので「このセル」っていうより「B20のセル」って言えばだれでもわかるから、くらいの理解でいいです。
ワークシート(シート)
「ワークシート」はタブで選択し切替ができる、先ほど説明した「セル」の集合体です。エクセルでシートを切替えるタブはこれです。エクセルの下の方にあります。
右側にあるプラスのボタンで「ワークシート」をどんどん増やすことができます。上の図では「Sheet1」~「Sheet3」の「ワークシート」が三つあります。シート名が書かれたタブをクリックすることで、切り替えられて、その「ワークシート」が表示されます。それぞれの「ワークシート」には当たり前ですが、別の内容を入力することができます。イメージだとルーズリーフの「紙」が「ワークシート」みたいな感じです。
デフォルト(初期設定)での「ワークシート」の表示が「Sheet1」とかなので、一般には「シート」と呼ばれています。基本「ワークシート=シート」ととらえて問題ありません。
ブック(≒ファイル)
「ブック」とは、先ほど説明した「ワークシート」の集合体です。この単位で保存ができたり、メールに添付して送付したりして扱う単位になります。つまりこれは「ファイル」ということですね。他のWindowsであれ、Macであれソフトの個別に扱う単位を「ファイル」といいます。下の図でも「excel_cells」という画像の「ファイル」と「エクセルスキルアップ」というエクセルファイル(エクセルブック)が保存されています。
WordやPowerPoint、Pagesなどでも「ファイル」を保存、「ファイル」を添付してメールといいますよね。しかしWordやPowerPoint、Pagesでは「ブック」を保存とはいいません。まわりくどくなりましたがエクセルでは「ワークシート」の集合体の「ブック」という単位があるということです。先ほども例で挙げましたが、あたかもルーズリーフのイメージです。
ではエクセルでは「ブック=ファイルなのか」ですが、ほぼ同じと考えて良いです。微妙な違いもあるようですが「ファイル」はエクセルも含めたソフト、アプリケーション共通の用語、「ブック」はエクセルなど一部の表計算ソフトに限定された用語ということで普段の仕事上の会話では全く問題はありません。
まとめ
今回はエクセルの基礎として、エクセルを構成する単位の「セル」、「ワークシート(シート)」、「ブック(≒ファイル)」について解説しました。今回の点を正しく理解しておくことで、他の人とのエクセルでの作業に関しての会話が正確にできるようになりますし、更には将来エクセル上級者になり、VBA(マクロ)を扱うことになる時に意外にもこうした概念の正しい理解が役に立ちます。では、また別の記事でお会いしましょう!
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